ステージIVのホルモン陽性HER2陰性乳がんです。まだ他に治療法はあるでしょうか?

2020年5月18日  , 

乳がんステージIVのホルモン陽性HER2陰性乳がんです。
抗がん剤はハラヴェン、アバスチンパクリタキセル、ビノレルビン、ゼローダを使っていましたが主治医から抗がん剤が効いてないのでストップされました。
使ってない抗がん剤もあるのですが命を縮めるだけと治療を拒否されました。
リンパ節の所に痼りがあり肝臓にも転移してます。癌が表面に出てきて痼りの周り、胸、背中、肩にぶつぶつが出来てます腫瘍マーカーはCEA12500でした。
使える抗がん剤や治療法はあるでしょうか可能でしょうかご回答よろしくお願いします

ご質問ありがとうございます。体調はいかがでしょうか。

主治医の先生は、抗がん剤の予測される効果と副作用のバランスを考えて、抗がん剤は行わないほうが良いだろうとおっしゃっているということですね。
体力や全身臓器の機能も含めて決めないといけませんが、選択肢についてお話します。①リムパーザ(オラパリブ(PARP阻害薬))。男性なので、遺伝性乳がん卵巣がん症候群の可能性が高くなります。血液でBRCA1/2遺伝子を調べ、変異があればリムパーザを使用することができます。②使用していない抗がん剤(アンスラサイクリン系、イリノテカン)。吐き気や食欲不振、骨髄抑制などがこれまで受けられた抗がん剤よりも強く出る可能性があります。減量して開始しても良いかもしれません。③乳がんのタイプの再検査。治療により乳がんのタイプ(ホルモン陽性、HER2陰性)が変化することがあります。HER2が陽性となっていれば薬剤の選択肢が広がります。皮膚病変の組織検査は、それほど体への負担なく検査ができると思います。

治療は体の状態や病状にもよりますので、主治医の先生とよくお話してみてください。質問者様が納得して方針を決められることを願っています。

 

文責:県立広島病院臨床腫瘍科 土井美帆子