34歳、乳がん家族歴ありでも、遺伝子カウンセリングは自費なのでしょうか?

2020年6月12日   

34歳で一昨年の年末に、左乳がんと診断されルミナールA、ステージIIAで昨年術前化学療法を受け、左乳房全摘、リンパ節郭清手術を受けました。祖母、叔母、伯母も乳がんをしています。4月の保険診療改定を受け、発症年齢と家族歴からHBOC遺伝子検査が受けられると思っていました。もしも、HBOCとわかったのならば、切除手術も前向きに考えていました。主治医に相談したところ、私の場合はカウンセリング、血液検査ともに自費になると伝えられました。やはり自費になるのでしょうか?例えば一昨年ではなく、今乳がんと診断されたのであれば、治療の選択をする上で保険診療で遺伝子検査ができたのでしょうか?

化学療法と手術を無事終えられたとのこと。お疲れ様でした。
ご自身が34歳で発症された乳癌であればそれだけで今回の保険診療の対象となります。第二度近親者に3人乳癌の方がいらっしゃいますのでそれも適応項目に該当しますし、その方々も皆さん保険適応です。
ご自身が遺伝性乳がん卵巣がん症候群と判明した場合には対側の乳房切除と再建手術も保険診療で可能です。
今回の改訂にあたり、まだまだこれから周知されていき体制も整っていくところかもしれません。
ご自身の通われている施設ではまだカウンセリングや検査が受けられない可能性もありますので、もう一度おたずねになって必要に応じて可能な施設にご紹介いただけるようお願いされてはいかがでしょうか。
文責:広島大学病院乳腺外科 恵美純子