針生検の結果について教えてください

2020年9月28日   

先日組織診を受け、以下の結果をもらいました。

Radical scar or Complex sclerosing leison
所見)Fibro-elastosisを示す中心部に向かって放射線状に配列する良性上皮要素を認めます。標本には悪性像はみられません。

気になって自分でも調べましたが、この結果からすると良性・悪性の可能性両方があるということですよね?検査までしたのに、白黒はっきりせずもしよくないものだったらどうしようと不安だけが残りました。この結果について、見解をお聞きしたいです。
次の検査は半年後ですが、どれくらい覚悟しておいた方がよいのでしょうか。

まず「Radical scar or Complex sclerosing leison」は良悪性で言うと良性の結果です。乳癌を疑う病変があって、針生検を行ってこの結果が出て、画像所見と病理所見が整合していれば疑った病変は「乳癌でなかった」と判断するのが妥当です。ただしRadical scar やComplex sclerosing leison がある場合、その近くに乳癌が発生する可能性が普通の人よりも高いことは知られていますので、そのつもりで注意して経過観察を行うことが多いです。

お尋ねの覚悟の度合いについては詳細が分からないので何とも言えませんが、覚悟をするというよりはご自身のリスクを認識して適切なマネージメント(=経過観察)を行う、と考えてはいかがでしょうか?

 

文責:県立広島病院乳腺外科 野間翠