ルミナルA乳がんで、3ミリのリンパ転移が1個あります。術後の治療はどうしたらいいでしょうか?

2024年8月14日   

51歳閉経前です。
4月に全摘をして、センチネルリンパ生検2個とり一つに3ミリ転移あり。郭清なし。しこり2つ1.6センチ。一つは、A領域にあり。乳管進展巣9センチ
ki67は、8 グレード2 ハーツ陰性 ホルモン数値共に7 オンコタイプ結果は、RS22 再発率18%
抗癌剤否定できませんでした。
ホルモン治療と現在、脇、鎖骨のみに25回リニアックの放射線治療をしています。
放射線が終わると飲む抗癌剤を一年の予定です。
そこで、質問させてください。
1、センチネルリンパ生検2個とり一つ3ミリの転移で、3ミリは、マクロサイズであり微小ではないのに、郭清していません。2つしかとっていないので、4個以上ないと言い切れるのか?疑問です。
しこりは、A領域にもあり内胸リンパ転移していないか?心配です。放射線治療の際に内胸リンパには、副作用考え当てないと言われました。
A領域にしこりがあり腋窩リンパ転移がある場合、どれくらいの割合で内胸リンパ転移があるものなんでしょうか?先生のご経験から教えてほしいです。

2.もうこれ以上内胸リンパに予防的治療をする事は出来ないのでしょうか?

3.ki67が低めだったのに、オンコタイプ結果が22と低リスクじゃなかった為に、再発がとても不安です。51歳ではありますが閉経前なのでリュープリンとかは必要ではないでしょうか?タモキシフェンで閉経状態になるのでしょうか?

4.しこりは、1.6センチと2センチ以下でしたが、乳管進展巣9センチもありました。これは、かなり乳房内で進行していたと考え進行癌で遠隔転移している可能性が高いと考えるべきでしょうか

主治医には、色々お聞きしますが、癌なんだから結果は、わからないものですと言われそれ以上お聞きできなくなりました。ずっと、不安です。勿論再発は、誰にもわからないかもしれませんが

お答えします

1、センチネルリンパ生検2個とり一つ3ミリの転移で、3ミリは、マクロサイズであり微小ではないのに、郭清していません。2つしかとっていないので、4個以上ないと言い切れるのか?疑問です。
しこりは、A領域にもあり内胸リンパ転移していないか?心配です。放射線治療の際に内胸リンパには、副作用考え当てないと言われました。
A領域にしこりがあり腋窩リンパ転移がある場合、どれくらいの割合で内胸リンパ転移があるものなんでしょうか?先生のご経験から教えてほしいです。
→Bt施行症例でセンチネルリンパ節にマクロ転移があった場合(郭清していない)、腋窩リンパ節郭清をするかどうかは議論があります。全摘症例は、一部AMAROS, OSTOASOR試験に含まれていますが、症例数も少なく部分切除症例と比べて十分に検討したとは言い難いです。方針は施設によっても異なります。

2.もうこれ以上内胸リンパに予防的治療をする事は出来ないのでしょうか?  →転移がない状態では、予防的治療の意義はあまりないと思います

3.ki67が低めだったのに、オンコタイプ結果が22と低リスクじゃなかった為に、再発がとても不安です。51歳ではありますが閉経前なのでリュープリンとかは必要ではないでしょうか?タモキシフェンで閉経状態になるのでしょうか?
→リュープリンは基本、40歳未満の方に使用することが多いです。閉経前=リュープリンではないということです。ただ、リスクの高い症例(リンパ節転移のある症例)では効果があるという考えもあります。

4.しこりは、1.6センチと2センチ以下でしたが、乳管進展巣9センチもありました。これは、かなり乳房内で進行していたと考え進行癌で遠隔転移している可能性が高いと考えるべきでしょうか                     →乳がんの大きさはあくまで浸潤部の大きさです。乳管内進展が大きくても関係はありません。

文責:島根大学医学部附属病院乳腺センター 角舎学行