乳腺クリニックから医大に紹介されましたが、持参した病理標本をまた検査するとのことです。これは普通なのでしょうか?

2020年11月17日   

乳腺クリニックで左乳房のエコー下乳房吸引式組織生検を行いました。その結果、非浸潤がんであること。核異型中東度、乳房内や小葉内に充実性あるいは篩状の構造をとり増殖しています。一部にコメド壊死不随、ER陽性(80%)、pgr境界域(5%、J-score2.PS2+IS2=TS4)と検査報告書に書いてありました。
それから、医大を紹介してもらい、初診でエコーを取り、手術の日取りだけ決めました。その次の受診日に「もう一度検査をして見解に相違がないか調べたい」
「検査をしているので前回決めた手術日を3週間後に変更したい」「ついでに右もMRIで調べてみよう」とのことでした。クリニックが提供したシャーレの細胞を使うようです。組織検査を再度行うことはよくあるのでしょうか?検査結果が違うと手術方針も変わるのでしょうか?

また、MRIも閉所恐怖症であることを伝えると「じゃあ無理してしなくても大丈夫ですよ」と言われてしないことになりました。やはり頑張ってしてもらうべきだったのだろうかと心配になっています。

手術する病院にきちんと病理標本を送るという乳腺クリニックの先生はしっかりしておられますね。私の施設でも、送られてきた標本は、自分の施設の病理医に必ず診断してもらいますので、普通です

MRIは切除範囲の決定に使います。切除範囲が比較的簡単に決められるのであれば、閉所恐怖症を押してまで検査する必要はないかと思います

 

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行