昨年末、乳房温存手術をうけました。非浸潤性乳癌ですが、術後は放射線治療のみで大丈夫でしょうか?

2021年2月4日   

乳房温存手術後の病理診断結果、ER 0%、PGR 0%、Her 2陽性、Ki 67 40% ステージ0の非浸潤性乳癌でした。
主治医の先生は放射線治療のみで大丈夫ということで、現在放射線治療中です。ハーセプチンや抗がん剤は必要ないでしょうか。
副作用の事を考えると受けたくはないのですが。非浸潤性乳癌だと、サブタイプについては考慮しなくてもいいと思って大丈夫ですか?
他の先生の意見も聞いてみたくて質問させて頂きました。
お忙しい中、申し訳ありません。
宜しくお願い致します。

質問ありがとうございます。

結論から申しますと放射線治療のみで大丈夫です。
抗がん剤やホルモン治療といった治療は「全身治療」に当たります。
非浸潤性乳管癌(以下 DCIS)はご存知のようにstage0の乳がんになります。
基本的には「乳管内に収まっている癌」という考え方なので、手術で綺麗に取れていれば「全身にはがん細胞はないはず」になりますので全身治療である抗がん剤やハーセプチンなどは不要となります。今回ご質問の抗がん剤、ハーセプチンはする必要は全くありません。
また診療ガイドラインに記載があるように、DCISでもホルモン陽性乳がんであれば術後にホルモン剤を投与することが「弱く推奨」とあります。しかし、目的が乳房内再発の抑制になり、生命予後延長の効果はありません。
ホルモン剤に関して言えばはっきり「こっちです」という決まりがない部分なので、主治医と相談されてみてください。
文責:秋本クリニック 秋本悦志