局所再発後の治療について
2021年7月20日 トリプルネガティブ乳がん,再発治療
昨年乳癌告知 トリプルネガティブ3C パクリタキセル12回 全摘手術AC療法4回 放射線治療25回を今年3月に終え経過観察中でした。
最近ニキビ様なものが傷跡付近にでき皮膚生検した所局所再発でし
今医師から提案されているのは、ゼローダかハラヴェンです。
①医師は手術はして様子見もありじゃないか?と、横綱級の薬があ
②抗がん剤の種類は2種類のみと言われましたが他に何かないので
宜しくお願いします。
ご質問有難うございます。
①医師は手術はして様子見もありじゃないか?と、横綱級の薬があまり効いていないのと心臓への負担を考えてとのことでした。様子見だとまた再発するのを待つだけではと思ってしまうのですが。
局所再発病変の切除により病変が治る可能性はありますが、懸念されていますように乳がんが再再発する可能性が高い状態です。そのため局所再発病変を切除した後は、完治を目指して薬物療法を考慮することが推奨されています。一方で、手術前後で標準的な化学療法を行い、かつ、手術後早期に再発していますので、期待される薬物療法の効果が得られないかもしれません。心臓の負担もありますので、体調に留意しつつ慎重に薬物療法を行う必要があります。
②抗がん剤の種類は2種類のみと言われましたが他に何かないのでしょうか?
これまでの経過から、次に使用する薬剤はゼローダまたはハラヴェンが候補になります。使用できる方は限られていますが、リムパーサ(BRCA1/2遺伝子変異あり)やテセントリック(PD-L1陽性乳がん)という薬剤も候補にあがります。これらの薬剤で効果が無い、または、使用できないときは、別の化学療法薬を選択します。
文責:呉医療センター乳腺外科 重松英朗