私は一卵性双生児で姉も9年前に乳がんになりました。遺伝子検査をするかどうか悩んでいます

2019年12月7日   

昨年末左胸部分切除、その後放射線治療、現在アリミデックス服用中です。
手術前主治医から遺伝子検査を勧められておりましたがその時は目の前の治療のことしか考えられず遺伝子検査は受けませんでした。一年が経ち今更ですが遺伝子検査を受けていないことが少し気になっております。このタイミングで遺伝子検査を受けるメリットはありますでしょうか?結果次第で今後の治療に影響がありますでしょうか?
わたしは一卵性の双子で姉は9年前右胸部分切除をしております。

遺伝性乳がんに関するご相談はどんなタイミングでも可能です。
遺伝性の可能性が高いのかどうかを含めて主治医にご相談できますし、遺伝カウンセリングでお話ができます。
遺伝性乳がんは」7~10%で、その約半数がBRCA1または2に変異のある「遺伝性乳がん卵巣がん症候群」です。
その場合には予防的乳房切除や予防的卵巣卵管切除術が倫理的に認められているほか、そこまではできないと思われても今後のがんのリスクを考えて少しでも早くがんを発見するための乳がんと卵巣がんの積極的な検診が推奨されます。知ることによってご自身や身近な方の今後の健康のため具体的な対策がとれるメリットがあります。
が、リスクを知ることによる精神的なダメージなどの不利益も考えうるため必ず遺伝カウンセリングで検査を受けるかどうか検討いただく必要があります。
お住まいの地域でも遺伝カウンセリングを受けることができる病院をご紹介できるはずです。
気にしておられるのであれば、機を逸したということは決してありませんので
主治医の先生に再度、ご相談なさってはいかがでしょうか。
また問題があればご相談ください。
文責:広島大学病院乳腺外科 恵美純子