トリプルネガティブ乳がんの術後半年で肝転移がみつかりました。治療法を教えて下さい

2019年12月7日  , 

トリプルネガティブのリンパ節転移なしのステージ2で術後に抗がん剤(TC療法4クール)を行いましたが、術後半年の検査で肝転移が見つかりTS-1を3クール行いましたが多発肝転移(増加増大)、総肝動脈周囲のリンパ節転移、肺転移となり現在EC療法を行っております。
この状態でまだ使える抗がん剤はいくつあるのかお伺いしたいです

トリプルネガティブ乳がんが再発した場合の治療薬は、いわゆる抗がん剤と呼ばれる薬以外に、条件があえば、PARP(パープ)阻害薬と呼ばれるオラパリブや、アテゾリズマブ(抗がん剤のナブパクリタキセルと併用)やペムブロリズマブといった免疫療法薬が使用可能です。

いわゆる抗がん剤としては、エリブリン、パクリタキセルとベバシズマブの併用療法、ゲムシタビン、ビノレルビン、イリノテカン、カペシタビンなどがあります。PARP阻害薬は、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の原因遺伝子であるBRCA1, 2の遺伝子変異(血液を調べます)が陽性の場合は適応になります。免疫療法は、手術の際の乳がんの組織を調べて、PD-L1という指標が高い場合はアテゾリズマブ、マイクロサテライト不安定性(MSI)が高い場合はペムブロリズマブが適応になります。

PARP阻害薬や免疫療法が行える場合は、次の薬に変更する際には早めに選択した方が良いと考えます。まずはEC療法を継続しながら、主治医の先生とPARP阻害薬や免疫療法が効くタイプかどうかをみる検査についてご相談されてはいかがでしょうか。治療の選択肢は複数ありますので、副作用をうまくコントロールしながらがんばってください。

文責:県立広島病院臨床腫瘍科 土井美帆子