タモキシフェンは忘れやすいので夜に飲んでいます。朝、内服しないといけないと聞いたのですが、どうなのでしょうか?
2019年12月16日 ホルモン療法
今年の1月より、タモキシフェンを服用しています。始める際に、主治医より
「1日一回、朝か晩で忘れない方」と言われ、朝は忙しいので、夜
ご質問をいただき有難うございます。回答ですが、タモキシフェンは朝または夕方のいずれのタイミングで内服しても、効果および副作用は変わりません。理由として、タモキシフェンは速やかに体内に吸収され、1~1.5日は血液内にとどまります。そのため、毎日タモキシフェンを内服している場合は、血液内のタモキシフェンは一定濃度で推移することが分かっています。よって、どのタイミングで内服してもタモキシフェンの効果と副作用は同じと考えられます。薬の説明書には『1日20mgを1回または2回分割して内服』と記載されています。主治医の先生が飲むタイミングを指定(朝または夕)している理由のひとつは、飲み忘れを避けることです。ご本人にとって飲みやすい時間を決めて、タモキシフェン内服を継続していただけたらと思います。体重増加はホルモン療法の副作用の一つですが、タモキシフェン内服のタイミングとの関係は報告されていません。しかしながら、過度な体重増加は治療効果に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な食事や運動により体重管理に頑張っていただく必要があります。今後も、ホルモン療法を継続するように頑張ってください。
文責:呉医療センター乳腺外科 重松英朗