トリプルネガティブ乳がんですが、術前化学療法中に腫瘍が大きくなってきました

2021年5月5日   

70代女性です。1月下旬に乳がんで4cmの大きさでステージ2Bでリンパ節転移があり、種類はトリプルネガティブと言われました。
抗がん剤の治療を6か月して、その後、手術をする予定で、週一回 タキソール(一般名:パクリタキセル)を12回 点滴 、その後にFEC療法を3週に一回の点滴を4回行う予定で実施中でしたが、週一回 タキソール(一般名:パクリタキセル)を6回点滴した時点で、あまり効いてなくて、むしろがんが4.6cmと大きくなっていて、急遽、方針を変えて、FEC療法の3週に一回を実施しはじめました。5月上旬に、第1回のFECが効いているか、主治医に見てもらう予定です。また、6月上旬に、FECが効いてなかったときのために手術の予定もある状態です

1.FECが効いていて、がんが4.6cmより小さくなっていた場合は、6月上旬に手術せず、そもままFECを継続した方が良いでしょうか。それとも、6月上旬に手術予定があるので、手術を先にしが方が良いでしょうか。
2.FECの効き具体が、鈍化傾向で、がんの大きさが4.6cmと同程度の場合でも、6月上旬に手術をせず、そもままFECを継続した方が良いでしょうか。それとも、6月上旬に手術予定があるので、手術を先にしが方が良いでしょうか。
3.FECが効いてなくて、がんが4.6cmより大きくなっている場合、最初診察を受けた1月下旬より、3か月以上たっていて、がんがさらに進行している可能性が出てきているので、6月上旬より、早めの5月中旬等に急いで手術をした方が良いでしょうか。

詳細にお教えいただきありがとうございます。
トリプルネガティブ乳がんの術前化学療法中で、FEC療法の効果にご不安をお持ちであるというご相談ですが相談者様の主治医の説明のごとく、腫瘍の縮小を認める場合はそのままFECを予定の回数行われて手術に臨まれることは最善だと思われます。術前化学療法のお薬の量は予定通りお体に投与されることで術後の再発を予防してくれます。頻度は低いのですが、FEC療法中に増大するケースにつきましては、手術のタイミングを早めることが一般的です。
以上ご参考になれば幸いです。
文責:広島市立安佐市民病院乳腺外科 郷田 紀子