トリプルネガティブ乳がん で、術後ゼローダ内服中です。他によい治療法はあるのでしょうか?

2020年8月31日  , 

2019年5月の検診時には異常なし。10月上旬にしこりを自覚し病院受診
しこりの大きさ2センチ弱 10月中旬、転院先の病院受診時にはしこりの大きさ8センチ、リンパ転移あり(画像上6ヶ所、胸骨、鎖骨あり) 10月下旬よりFEC療法4回、パクリタキセル12回2020年5月、左全摘、リンパ郭清(レベル2まで)7月放射線治療25回現在、ゼローダ服用開始

病理結果
化学療法効果2a しこり1ミリ以下、リンパ35個中1個有り
核グレード?2
術前化学療法により、完全奏功することができませんでした。
やはり予後不良なのでしょうか?
再発する確率は高いですか?他になにかできる治療はないでしょうか?

術前化学療法と手術、放射線治療をなさって現在ゼローダを服用されており、
治療の内容としては申し分のない治療をなさっていると考えます。
術前化学療法後、完全奏功でなかった場合の再発リスクは20~30%とされています。完全奏功でなかった場合に術後にゼローダを服用する群と服用しない群の比較をみたCREATE-X試験があります。その試験ではトリプルネガティブ乳癌において 5年の無病生存の割合がゼローダを服用していない群で56.1%、ゼローダを服用した群は69.8%とゼローダの服用により再発リスクが42%も減少した結果となっております。ゼローダの半年間の服用は副作用により大変だと思いますが頑張って続けていただけたらと思います。
文責:呉医療センター乳腺外科  板垣友子