化生がんと診断されました。化学療法は効果があるのでしょうか?

2020年8月27日   

7月中旬に右乳房全摘出、センチネルリンパ節生検を行い、先日病理検査の結果が出て、トリプルネガティブ、ⅡA 浸潤部2.1㎝ 乳管内進展2.7㎝ セリンパ節転移3個中0個  断端陰性ki67=80% ER.PgR.HER2陰性  乳がんでも、少ない化生がんといわれました。9月からEC×4=3ケ月  wPAC×12=3ケ月の予定です。抗がん剤は避けたいと思ってましたが、術前にトリネガとわかったので、手術+抗ガン剤治療は仕方ないなと、気持ちの上では、副作用も辛いようだけどがんばろうと前向きなってました。帰宅して、化生がん調べてみたら、抗がん剤は効かないとか、がんが暴れだす等かいてありました。私は、2年前に腎癌で部分切除した夫と二人暮らし。乳がんになるまでは、90代の両親支援のため、実家へ2時間かけて月2回通ってました。
抗がん剤治療したときとしないとき、生存期間や再発率にかわりがないのなら、この1~2年が、抗がん剤治療で、出来なくなることが多いのなら、受ける意味があるのか?主治医は、今週1週間不在で、どうしたらいいのかとても悩んでます。長文ですみません。よろしくお願いします。

化生がんは、乳がんの特殊型に分類され、その頻度は0.1%以下の非常に稀なタイプです。乳癌学会などでも症例報告されることが多く、まとまった治療成績は示されていません。ただ、確かに急速に増大するものが多いことは私の経験でもわかっています。しかし、すべて再発するわけでもないこと、術前化学療法施行例でも縮小した症例もあることから、術後予防的に化学療法を行う意義はあると考えられています。質問者の場合も、化学療法が必要なサブタイプですので、受ける意義は明らかにあります。出来る治療、やるべき治療を行った上でいろいろ考えられるのはいいと思いますが、やらないという選択肢はないと思います。幸いにもリンパ節転移がない状態ですので、根治を目指して頑張ってください

 

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行