ホルモン陽性HER2陽性乳がんの術前化学療法について
Stage2A, ER+/PgR+/HER2+++/Ki67低の乳癌です。術前
1,ドキソルビシン/エンドキサンは腫瘍縮小に効果がなく、投与
2,生検でER+/PgR+(強陽性)が分かっていましたが、術
HER2陽性乳がんに対する標準的な術前化学療法はアンスラサイクリンレジメンとタキサン+ハーセプチン+パージェタの順次投与です。
1.ドキソルビシン+エンドキサン治療は、HER2陽性乳がんの標準的な治療であり、たまたま腫瘍が縮小しなかっただけで、この治療で縮小する人はたくさんおられます。ハーセプチン/パージェタ/ドセタキセルを先にするかAC療法を先にするかは差がないと考えられていますので、どちらでも良いと思います。最近、行われている臨床試験JCOG1806試験でも、最初はACもしくはEC療法からのスタートです。
2.ホルモン療法と化学療法の併用は、基本的に勧められていません。相乗効果はありませんし、併用する方が副作用が増える可能性もあります
受けておられる治療は、標準的な治療と考えられますので、安心して治療を続けてください
文責:広島大学病院乳腺外科 角舎 学行