針生検で乳癌が確定し、単純CTと単純MRI検査を受けました。エコーでは針生検以外の場所にも小さいしこり(数ミリ)があり、ただこちらは、はっきりとは、エコーとマンモでは乳癌かわからないとのことでした。
過去に造影剤を使用して気持ち悪くなったこと、アトピーであることを伝えたところ、造影剤なしでの検査となりましたが、結局小さいしこりは何かわからないとのことでした。
こういう場合、しこりは乳癌が確定している部分と合わせて手術で切り取るべきでしょうか。また、造影剤を使用すれば乳癌かどうかわかるのでしょうか。また、そもそも乳癌の検査として、造影剤なしのMRIやCTは意味があるのでしょうか。他に見落とされているものがないか不安です。
造影剤で気持ち悪くなったのも酷い気持ち悪さでもなく、10年以上前のことで、正直、造影剤を使用しなかったばかりに乳癌を見落とされるほうが怖いです。検査の時に医師に強く聞けなく、言われるがままに造影剤なしでの検査をしたことを後悔しています。
見解をお伺いしたく、何卒お願いいたします。
一般にCTはリンパ節転移や遠隔転移の評価のため、MRIは乳房内の病変の評価を目的として行われることが多いです。いずれも造影を行うことで病変を多く見つけられたり、悪性かどうかを予測する手がかりにはなるのですが、その病変が本当に乳癌かどうかの診断をするためには細胞診や針生検を行うこととなります。
今回は小さな病変がエコーで見えているとのことで、その病変が怪しいのであれば細胞診等の検査をすることができます。（検査が必要かどうかは担当医が判断します）造影剤のアレルギーが起きた場合には、もう一度投与すると更に重篤なアレルギーを起こすことがあるので、よほど必要と考えられない限り再度使用することはありません。ご心配とは思いますが、
造影MRIをすればすべての病変に診断がつくわけでもありませんので、できる検査を行って、診断されたものを切除する、が基本となります。
文責：県立広島病院乳腺外科 野間翠