抗がん剤と放射線治療の併用について

2021年2月12日  , 

現在53歳。閉経して一年になります。10月半ばに温存手術をしました。
38ミリ リンパ節ほか転移なし ステージ2A ホルモン陽性 HER2陰性
Ki-67 26% 核グレード2 11月半ばからTC療法4回の予定で治療を始めましたが、今年になってから再発予防のために2回追加になり計6回となりました。
また、副作用が少し強くなるかもしれないが放射線治療も併用できるとのことで1月半ばから放射線治療も始まりいま20回目、抗がん剤は5回目が済んだところです。初回に好中血球減少症になり入院。
その後抗がん剤のあとはジーラスタを注射しています。
ガイドラインを調べたらところ、化学療法と放射線治療の併用は積極的には勧めないと書いてありますが大丈夫でしょうか?

乳がん手術後の再発予防として化学療法と放射線療法を行う場合、化学療法を先に行い、その後に放射線療法を行うことが一般的です。

その理由として、化学療法による放射線療法の効果が増強することが期待されますが、両方の治療を同時に行うことにより放射線療法による皮膚障害や肺炎のリスクが高くなることが挙げられます。

これまでの経過で懸念される副作用は発生しておらず治療を継続いただいてもよろしいと思いますが、副作用については引き続き注意をいただくことが必要と考えます。

 

文責:呉医療センター乳腺外科 重松英朗