浸潤性微小乳頭がんリンパ管侵襲ありの術後治療について教えてください

2022年10月18日   

47歳です。浸潤性微小乳頭がん 左乳房全切除 1センチ×0.7センチ(浸潤部) 悪性度1 リンパ節転移なし ホルモン受容体ER、PgRともに90% HER2陰性 リンパ管侵襲あり 血管侵襲なし 断端陰性 ki67 8.6%

現在オンコタイプDX結果待ちです。
質問を箇条書きで失礼致します。

1‥主治医には、微小乳頭がんと乳管がんとの混合型と言われているのですが、予後があまり良くないとされる微小乳頭がんの組織型は、オンコタイプのスコアにも影響しますか?

2‥リンパ管侵襲の有無や程度は、オンコタイプに反映されないとネットで見ました。その場合、例えオンコタイプの再発スコアや化学療法上乗せ効果が低かったとしても、リンパ管侵襲を考慮して抗がん剤を検討する必要がありますか?
リンパ管侵襲がなければ、現時点ではルミナルAの内分泌療法単独が標準治療なのかな、と認識しています。

3‥オンコタイプの数値が高かった場合は、抗がん剤と向き合うつもりですが、そうでない場合。私の年齢47歳(閉経前)で、タモキシフェンとリュープリンの併用(抗がん剤なし)は、リンパ管侵襲の治療に必要、または効果ありだと思われますか?

1‥主治医には、微小乳頭がんと乳管がんとの混合型と言われているのですが、予後があまり良くないとされる微小乳頭がんの組織型は、オンコタイプのスコアにも影響しますか?
→組織型は日本以外ではほとんど話題になりません。組織型で治療法を決めると言うよりは、遺伝子発現で決めるので直接関係はないと思います

2‥リンパ管侵襲の有無や程度は、オンコタイプに反映されないとネットで見ました。その場合、例えオンコタイプの再発スコアや化学療法上乗せ効果が低かったとしても、リンパ管侵襲を考慮して抗がん剤を検討する必要がありますか?
リンパ管侵襲がなければ、現時点ではルミナルAの内分泌療法単独が標準治療なのかな、と認識しています。
→オンコタイプDXを提出した時点で、スコアが高かったら化学療法をするが、低ければしない、と決めていた方が迷いが少ないと思います。通常はスコアが全てです

3‥オンコタイプの数値が高かった場合は、抗がん剤と向き合うつもりですが、そうでない場合。私の年齢47歳(閉経前)で、タモキシフェンとリュープリンの併用(抗がん剤なし)は、リンパ管侵襲の治療に必要、または効果ありだと思われますか?                                 →40歳以上であればリュープリンの追加効果は低いと思います。当院でも、リンパ節転移がある方などリスクの高い方以外には使いません。

多くの乳腺専門医が化学療法なしのホルモン療法のみ(タモキシフェンのみ)と判断するケースだと思います。オンコタイプDXで高いスコアが出なければ、化学療法による上乗せ効果なしと判断して良いと考えます

 

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行