皮膚潰瘍をともなう乳がんの皮膚ケアについて教えてください
2020年2月6日 緩和ケア
在宅で訪問看護師として働く看護師です。よろしくお願い致します。
訪問を開始したばかりの患者さんで、乳がんstageIV、現在3
3年くらい前から乳頭周囲からがん組織が皮膚表面に出てきて、激
遠隔転移のため日常生活全般に介助を要するようになったことから
独特の皮膚潰瘍臭があるし、特に刺激を与えなくても突然に大量出
今回、骨転移の痛みに対して、ホルモン剤とイブランスが処方され
患者さんやご家族は経済的にも恵まれており十分な判断能力がある
患者さんは、発症から現在まで、色彩療法、ヨード療法、テラヘル
ステーションで話し合い、少しでも患者さんの苦痛を軽減し、ご家
現在の皮膚潰瘍の状態としては、乳房の膨らみの2倍以上の大きさ
(画像を添付できないので現状の説明が不十分で申し訳ありません
現在は、流温水で洗浄後10枚ガーゼで保護するだけです。
よろしくお願い致します。
大変な患者さんを介護しておられますね。治療を拒否し民間療法に走る方は時々おられます。最初から標準的な治療をしないと、この患者さんのようにどんどん悪くなる一方なので、最初に診断、治療した医師のところで何とかならないと、今回のようになってしまいます。その医師もがんばって説得されたのでしょうけど、それで治療を拒否されると悲しいですね。それでも、出血したら救急車を呼び輸血し精密検査をするというのは、どうも矛盾しているように思います・・・
まあ、それはさておき、現在、皮膚潰瘍にしてあげられることは、しっかり軟膏を塗り乾燥を防ぐことです。白色ワセリンでもよいのですが、悪臭がするのであればクロマイワセリンを使われると少し綺麗になると思います。いずれにしても、軟膏をたっぷり塗り乾燥を防いでガーゼと皮膚がくっつかないようにすることです。はがすときに出血しますので。乳房の大きさの2倍であればかなり軟膏の量を使いますので、白色ワセリンの方が断然安いです。あと、ガーゼはどんどん水分が乾燥して軟膏が減りますので、おむつパッドとか生理用のナプキン、パッドみたいなものを看護師さんはよく使っておられるようです。
文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行