浸潤性乳管癌 浸潤率20mm(全体で27mm) 断端陰性 エストロゲン受容体90% プロゲステロン受容体90% HER2 陰性 ki67 10% →30%
グレード1 →2 リンパ転移なし→センチネル2/7 追加 0/12
1つは術中に目に見える大きさ(2ミリ以上)
1つは215マイクロ(0.2ミリ)ステージ IIa
全体的に進んでおりました
RxPONDE試験の結果で
閉経前・リンパ転移3個以内
5年追跡調査にて、再発スコア0~25の閉経前女性では化学療法の効果が統計学的有意に認められ、5年時点の遠隔再発率の改善率は平均3%であった、の結果をふまえて主治医はオンコタイプするまでもなく、抗がん剤を勧めております。
⚫︎ RxPONDE試験の結果でルミナールタイプ、リンパ転移はオンコタイプはせずに化学治療をするべきでしょうか?
⚫︎リンパ節2個、グレード2、ki67-30%
ですと、やるべき治療をしっかりと行った上での予後は悪い方でしょうか?
⚫︎センチネルリンパの215マイクロでも一つと数えていいのでしょうか?
⚫︎化学治療の上乗せが少ないのにも関わらず化学治療を受けた場合には、副作用による生存率の低下になりますか?(主治医は化学治療を、勧めております)
⚫︎現在受精卵凍結を進めております
抗がん剤を使用する場合にはリュープリンで卵巣保護が出来るようですが、
現在38歳7か月、妊娠にチャレンジするならホルモン中断2年後の40、41歳と考えております
40歳だと自然妊娠も確率的に少ないのと、凍結の卵があるので卵巣保護の為のリュープリンの必要性はどうお考えでしょうか?
また、抗がん剤にプラスのリュープリン使用によるリュープリンに対しての副作用もプラスでどの様なものがどの位でるのでしょうか?
お忙しい中恐縮ですがどうぞよろしくお願いいたします
詳細にお教えいただきありがとうございます。
ステージⅡ期、ルミナルBタイプ、リンパ節転移陽性の術後治療について
また妊娠を望まれているなかの治療選択をせまられるという
大変な思いをされておられると思います。
・オンコタイプDXを受けずに化学療法することに抵抗がおありであれば、ぜひ検査の希望を申し出られることをお勧めします。
・PxPONDE試験結果:オンコタイプDX検査での点数が低い閉経前女性に対して化学療法の上乗せ効果がある、
「3」%という数字に思いは患者様ごとで異なると思います。主治医としては1%でも再発を予防できるなら
という思いかと存じます。乳癌術後化学治療による生存率の低下はございません。
・リンパ節は200マイクロ以下の微小転移のみであればNmiと表記しますが、
2mm以上のマクロ転移があれば、相談者さまは3個以内のリンパ節転移で N1と表記されます。相談者さまはオンコタイプDxの検査対象になると思います。
・ホルモン療法を中断し妊娠を希望されている方のご相談も多く寄せられております。
リュープリンによる主治医の先生のお考えにもよるかと存じますが、相談者様の情報から考えるとリュープリン再発予防効果を上乗せするためにも投与することを勧める場合が多いと思います。
文責:広島共立病院乳腺外科 郷田紀子