26年後の乳癌肺転移でフェマーラ内服中ですが効果がなくなってきました。次の治療は何がいいでしょうか?

2020年2月20日  , 

乳癌で左胸切除して、26年後に肺転移判明。すでに5年半フェマーラ服用していますが、医師から2016年から比べれば大きくなっているから、そろそろイブランス服用進められました。私は既にフェマーラ服用しているので、イブランスとはセットでフェソロデックスの注射しなければなりません。私はもう30年以上ヘルニアで左足痺れています。そんな状況でお尻に注射する事はこわいです。又昨年末に心筋梗塞して、ステント入ってしまい、バイアスピリン、エフィエント、ランソプラゾール、ロスバスタチン、カルベジロール、アジルバ服用中其れも心配です。アロマターゼ阻害薬が効かなくなった時抗エストロゲン剤にする方法もあるようですが、効果の程は如何なのでしょうか?
今私の肺にある癌は山ほどありますが、1番おおきいのでも、8〜10mmだそうです。肺の一部取って調べた結果はホルモン陽性、HER2は陰性です。イブランスを飲みだす時期はいつが良いのか悩んでおります。ご教示よろしくお願いします。

長期の闘病生活お疲れ様です。
病状から考えますと、次の治療法として以下の治療法が候補に挙がります。
 
・フェソロデックス+イブランス
・フェソロデックス単剤
・他のアロマターゼ阻害剤または抗エストロゲン剤
 
この中ではフェソロデックス+イブランスが最も強く推奨されます。治療効果が最も高いことと、治療によりヘルニアや心筋梗塞に悪影響が及ぶことが考えにくいことが、この治療法を推奨する理由になります。
一方で、他の内服ホルモン療法薬(アロマターゼ阻害剤または抗エストロゲン剤)に変更するという考え方もあります。年余の経過で病変が進行している場合、ホルモン療法薬の変更が有効であることはよく経験しています。それでも病変が進行する場合に、フェソロデックス+イブランスを開始するという方法もありだと考えます。
 
ご参考にしていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
 
文責:呉医療センター乳腺外科 重松英朗