DCISと診断されました。右胸1.3mm 全摘又は乳頭乳輪温存皮下乳腺全切除術+再建か部分切除かで悩んでいます

2024年5月10日   

右胸の良性石灰化を2014年から指摘されていました。吸引式組織検査を24年2月に受け、DCIS(所見:乳管内~小葉内に篩状の構造を取り増生。コメド壊死有) ER:+95% PgR:+80% HER2:equivocal(判定保留),スコア:2+。
MRIやCTはこれからで、画像を見ると一部浸潤してるようにも見えると言われています。浸潤してたとしてもステージ1の初期ではないかと。
主治医からは再発を考えると全摘又は乳頭乳輪温存皮下乳腺全切除術+再建を勧められていますが、部分切除(がんの周り1.5㎝円柱切除後、放射線16回、MRI次第だが、今のところホルモン治療なしの予定。形は変わるけど、許容範囲ではと言われてる。)も希望なら可能と言われて迷っています。35歳で右卵巣嚢腫部分摘出しており、ホルモン(ストレス,フルタイム事務職就業中)に影響される体質なのではと、再発も怖いと思いつつ乳房を失いたくなく、乳房再建も7月末に手術日が決まっており、同時再建はできなく紹介先病院で二次再建になるのと、傷が増えたり術後体の負担を考えると再建に消極的なのですが、部分切除の場合、ホルモン(ストレス)に影響される体質だと年を取ってから(若くても)局所再発しやすいのでしょうか。
主治医からは、部分切除の場合、局所再発率10%位と言われて、後の再発を考えて放射線を受ける(と再建が難しくなるため)前に全摘して再建するか、部分切除かで悩んでいます(因みに再建は提携先の大学病院を紹介するので術後1年位にやるといいと言われています)。
お忙しいところ恐縮ですが、ご回答よろしくお願いいたします。

非浸潤癌(DCIS)が主体で一部に浸潤癌があるかも、という状態ですので、薬物療法についてはあまり問題がないですね。DCISのERやHER2の評価はあまり重要視されません。DCISには浸潤癌に比べてHER2陽性が多いことは知られています。手術してからの判断になりますが、化学療法をすることになることは少ないと予想され、ER陽性ならホルモン療法をするかどうかくらいですかね。

逆に手術に関しては、DCISは部分切除でも断端陽性になる可能性が少し高くなります。実際に診察してないのでわかりませんが、部分切除+放射線でも十分と考えられるのであればそれで良いように思います。再建した場合に手術が増えるということですが、乳がんの手術の時にティッシュエクスパンダー(TE)は挿入されないのでしょうか?それだと確かに1回手術が増えるので、それであればTEも同時に入れてくれる病院で最初から手術した方がいいと思います。

文責:島根大学医学部附属病院乳腺センター 角舎学行