ドセタキセルとパクリタキセルどちらを選択すべきでしょうか?

2020年8月11日   

乳房全摘の手術を受けEC療法で抗がん剤治療中です。次はタキサン系での治療となりますが、ドセタキセル・パクリタキセルどちらでも良いと医師から言われました。仕事は休職中で、病院から自宅が近い事もあり、通院頻度での選択は正直どちらでも良いと思っています。アルコールも弱くはありません。
何を基準にして選択すれば良いのでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
ホルモン受容体陽性乳がんの場合はドセタキセル(3週に1回投与)が、ホルモン受容体陰性乳がんの場合はパクリタキセル(毎週投与)がよいという研究結果も一部にありますが、いずれの場合も治療効果に関してはほぼ同等と考えることが多いです。
したがってドセタキセルにするかパクリタキセルにするかは予想される副作用や投与回数で選択されるといいと思います。副作用については2つの薬を比較して、ドセタキセルはむくみや発熱(有熱性好中球減少症)がよりやや多く、パクリタキセルは手足のしびれがよりやや多いのですが、どちらの薬剤でもほとんど症状なく治療完了する方もおられます。どちらの治療を選択しても治療効果はかわらず、 若い方の場合は副作用に対する治療・対処がきちんとできればどちらの治療でも予定通り完遂できる可能性が高いため主治医の先生はどちらでも良いといわれたのでしょう。ご質問の文章の情報から推測して、敢えて選択枝をお勧めするのであればパクリタキセルです。12週連続で投与するのが一般的ですが、治療期間中に思ってた以上に体がきついとなると途中1週間治療を延期する(休薬)することができること、嘔気・発熱の頻度も低いということがメリットと考えます。ただしピアノの先生など指先を使うことが多い仕事の方には逆のドセタキセルのほうがいいかもしれません。と、いったように予測される治療効果は変わらないため、ご自身の生活に対して 副作用がより影響の少ないと考えられる方を主治医の先生と相談して選択されるといいと思います。
文責:島の病院おおたに 乳腺外科 安井大介