パージェタの必要性について

2021年9月11日   

2021年6月に乳がんの左乳房温存手術をしました。その時の結果、ホルモン陽性、HER2陽性、腫瘍サイズ1.6cm、リンパ節転移なし、でした。これから抗がん剤治療が始まりますが、ドセタキセル+ハーセプチンにするか、ドセタキセル+ハーセプチン+パージェタにするか、どちらでもいいのでこちらで(患者で)決めるよう言われました。(すべて3週間ごとで、ドセタキセルは4クール、ハーセプチンとパージェタは18クール)。少しでも再発率が下がるならば、パージェタも加えたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

ご相談をお寄せいただき、大変ありがとうございます。
ホルモン陽性HER2陽性乳がんステージIの術後化学療法につい
ドセタキセル+ハーセプチンにパージェタを加えるかを提案されているのですね。
パージェタの上乗せは、特に再発リスクの高いHER2陽性乳がんにメリットが大きいです
具体的にはリンパ節転移のある方、腫瘍径が大きい方、あるいはその他の病理学的な情報で悪性度が高いと判断された方などです。
HER2陽性乳がんのパージェタの上乗せの基準は、乳がんの先生ごとに異なることもございますが、
基本的には、パージェタの上乗せに前向きな先生が多いと思います。
相談者さまも、少しでも再発率が下がるならば、パージェタも加えたいというお思いでいらっしゃるので
ここは、パージェタの上乗せを行って頂くことは妥当だと思われます。
パージェタの点滴の時間はそれ分増えますが、追加されることで特に副作用が大きく増えることはございません。
ご参考にしていただけましたら幸いです。
文責:広島市立安佐市民病院乳腺外科 郷田 紀子