高齢でもホルモン剤の副作用で更年期障害のような症状が出ることがあるでしょうか?

2020年5月18日   

術後3年になります。毎日ホルモン剤を飲んでますが、最近、膣からの出血や、ほてり、胸が苦しい、体に力が入らないなどの更年期障害のような症状がでてきました。最初は副作用とわからずに内科で甲状腺ふくめ色々チェックしましたがどこも異常ありませんでした。子宮がんも異常なしでした。79歳ですが、ホルモン剤の副作用で更年期障害のような症状がでることはありますか?

ご質問ありがとうございます。ホルモン療法は女性ホルモンを抑える作用があるのでホットフラッシュのようにいわゆる更年期症状が出現しやすくなります。その他にも性器出血、膣分泌地物増加、膣の乾燥、膣炎、足の血栓、関節のこわばり、関節痛などが出現します。質問者さまはおそらく骨粗鬆症があるためホルモン療法はアロマターゼ阻害剤ではなくタモキシフェンを内服されているのかもしれません。アロマターゼ阻害薬の方が少し効果が高いですが、骨粗鬆症や関節痛などの副作用があり、骨折のリスクがあるため高齢者の場合に避けることがあります。タモキシフェンの方は更年期症状が出やすいです。更年期症状がつらい場合はホルモン療法の変更も主治医と相談されてみて下さい。

 

文責:秋本クリニック 秋本悦志