不妊治療を考えています。ホルモン療法なしで、というわけにはいかないのでしょうか?

2021年5月24日   

先日がんセンターで左胸浸潤ガンの部分切除手術を受けました。
病理検査の結果、
腫瘍サイズ1.6×1.5×1.1㎝ (浸潤した部分1.2㎝)
リンパ節の転移なし
ホルモン受容体あり
HER2+1
Ki67 28%
異形度Ⅰ
病気部類ステージ1
ルミナールb との診断でした。
放射線治療とホルモン治療を勧められていますが、年齢が35歳になる歳で、いずれ子供が欲しいため、5年間のホルモン治療がとても悩んでいます。

いずれ結婚したいお付き合いしてる彼氏がいるのですが、彼と話した結果、このまま普通に言われたとうりにホルモン治療をするならば彼氏と別れないといけないとの答えになりました。5年は待てないし、40歳の出産に対しても抵抗があるようです。私のガンのタイプや数値の場合、ホルモン治療をしないという選択はありなのでしょうか?もちろん治療をした方がいいことはわかっているのですが、将来のこともあきらめられません。

相談者の病理検査の結果を見ると、Ki67が少し高いことが引っかかっていますね。もし、化学療法をしたくないのであればOncotype DXに検査を出せばいいのですが、ホルモン療法は副作用が少なくメリットが大きいので、通常はみんなやることが前提になっています

35歳であれば不妊治療に待ったなしという状況ですのでお気持ちは分かりますが、それはホルモン治療をしなくて再発しても後悔はしない、というお気持ちであれば可能だと思います。治療するかしないかは本人の意思なので、それを振り切って我々も治療はできません

主治医の先生に「私が責任を持って治療をしないという選択をします」ということであれば問題ないと思います

 

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行