乳がんのステージ分類についての質問と鼠蹊部のしこりについて
2020年6月14日 診断
2019年5月に浸潤癌のため左乳房全摘しました
病理検査の結果は
・大きさ 1cm(浸潤径1.3cm)
・しこりの数 3個(1cm×3個)
・異形度 2
・ホルモン受容体 ER 陽性
PgR弱陽性
・HER2 陰性
・センチネルリンパ節生検 転移なし
・ステージ1〜3
昨年7月よりアナストロゾールを服用しております。
教えて頂きたいのは2点あるのですが
①主治医はしこりが1cmでも3個あるので、広がりは5cm以上
早期ですか?と尋ねると、「ん〜?そうかなぁ〜」と言う返答です。
ステージ1と3では予後が変わってくると思いますので、常にモヤ
②術後何ヶ月後(2019年9月〜12月)に右鼠蹊部にしこりが
左鼠蹊部にもしこりがあるようになり、右も少し大きくなってきた
「あ〜ほんとだね。細胞診してみようか」との事で血液検査と細胞
色々自分で調べてみると、悪性は動かないとありましたので、少し
お忙しい中、誠に申し訳ございませんが、よろしくお願い致します
腫瘍径については、おっしゃるとおり足し算ではありません。しかし、それはそれぞれが別に出来た場合のことで、腫瘍同士がすべて近くにあって繋がっていると考えられるときには、一塊の腫瘍として腫瘍径を考えることがあります。当院でも術後カンファレンスで病理医からそのように説明されるケースも時々あります。腫瘍径が違えばステージも違うので、治療方針も違ってきます。質問者の場合は化学療法をされてないようですので、主治医はステージIと考えておられるのではないでしょうか?またそけい部の腫瘤ですが、乳がんの最初に転移するリンパ節としては、非常に稀です。転移の可能性は非常に低いので、主治医もそれほど深刻に考えておられないのではと思います。主治医の対応は妥当ではないでしょうか。
文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行