今後の治療の選択肢について

2024年2月26日  , 

今後の治療の選択肢について質問させていただきたいと思います。
<これまでの経緯>

・現在59歳で閉経
・2021年、体調不良の検査の過程で肺に多数の腫瘍が見つかる
・諸々の検査の結果、乳がんが原発と判明。頸部リンパ節および肺への転移が認められるルミナルAタイプのステージ4の乳がんと診断が下る。
・イブランス服用(約2か月) フェソロデックス注射※現在まで継続(30回)
・その後、ベージニオ服用(約1年6か月) ※白血球数や腫瘍マーカーの増減に伴い、
・その後、TS-1服用(約3か月)
・その後、ゼローダ服用(約3か月)
・直近の腫瘍マーカー(CA15-3)値は、51.1(’23.7月)、58.3(9月)、60.0(10月)、64.3(11月)、56.6(12月)、62.2(’24.2月)です。
・CT画像診断結果(’23、11月)「原発腫瘍は不明瞭、多発性肺腫瘍は増大傾向」
次回CT検査の結果を受け、点滴による抗がん剤へと変更になるような公算です。そこで質問させていただきます。服用による治療はもう効果が期待できないのか、点滴による抗がん剤にはどのような薬剤があるのか、放射線等ほかの治療は考えられないのか、今後の治療の選択肢について教えていただけると心の支えになります。何卒よろしくお願いいたします。

まずはホルモン療法を中心とした治療から開始するのがセオリーですので、フェソロデックス+CDK4/6阻害剤→アロマターゼ阻害剤+CDK4/6阻害剤となっているのだろうと思いますが、アロマターゼ阻害剤を使われたかどうかは質問からは不明です。おそらくしておられるのでしょうという前提で話を進めます。であれば、化学療法に行く前にチェックすることはBRCAの遺伝子変異があるかどうかです。あればオラバリブが使えます。

もし既に検査をしていて変異なしであれば、次に使う薬剤は点滴の化学療法になると思います。ただ、腫瘍マーカーがあまり変化してないようですが、CTでは「新規病変が出現したか、腫瘍のサイズが20%以上大きくなった」のでしょうか?増大傾向でも20%以下の増大であれば、CTのスライスの関係でたまたま大きく見えていることなどもありますので、まだ治療を継続できるかもしれません。

あと半年もすればフェソロデックス+AKT阻害剤は日本でも使える見込みですのでなんとかなるそこまで脱毛なく繋ぎたいですね

文責:島根大学医学部附属病院 角舎学行