浸潤性小葉癌 7×5センチ リンパ節への転移なし ホルモン受容体陽性 HER2陰性 ki67 20%ですが化学療法が必要でしょうか?

2020年8月18日   

45歳です。
乳がんの病理検査で
浸潤性小葉癌 非浸潤範囲が8×8センチ 浸潤範囲が7×5センチ リンパ節への転移なし 遠隔転移なし ホルモン受容体陽性 HER2陰性 ki67 20
顔つき 少し悪性

術後化学療法ACまたはFEC 3カ月+DOC3カ月とホルモン療法予定ですが、化学療法の副作用が怖く。大きさは大きいですが、化学療法は効きにくいのかなという印象で、できればやりたくないのですが、やらない時のデメリットはどの程度なのでしょうか。主治医は生存率の向上という事でしたが、どれくらいの向上なのかはわからないという事でした。是非アドバイス頂けると幸いです。

当サイトにご相談くださり、また詳細な情報をお寄せいただき大変ありがとうございます。
相談者様は、ステージⅡB期のホルモン受容体陽性(ルミナルBタイプ)の術後化学療法を勧められておられます。
相談者様が化学療法を行うと、10年後の生存率は10%程度向上すると予測され、さらにホルモン療法を組み合わせると20%以上向上します。
(この数字の根拠は、いただいた情報をもとにpredict breastというツールを用いてお答えさせていただきました。
また、オンコタイプDXという病理検体を用いた検査もございます。これは保険がきかず高額でありますが、乳癌学会のガイドラインでも認められている検査で希望される患者様にはお勧めいたします。
化学療法は確かに副作用のことでご不安かと思いますが、相談様の場合は乳がんを克服して生存していくためにぜひやった方がいいという主治医の先生の思いが込められているとお察しいたします。副作用に対するサポートも並行して行ってくださると存じます。
なお、今回記載した予測ツールはあくまで参考であり、おおまかなイメージとしてとらえていただき、主治医の先生とのお話の中で助けになれば幸いです。
文責:広島共立病院乳腺外科 郷田紀子