異型乳管過形成について教えてください

2022年11月16日   

健診でマンモグラフィ要精密検査となり、総合病院でマンモグラフィ、エコー検査を経てマンモトーム生検を受けました。
結果は異型乳管過形成(ADH)とのことでこれから半年ごとに経過観察(少なくとも5年間)になりました。医師には「良性と悪性の中間、グレーです」と説明を受け、顔つき?も悪くないので半年毎の検査で様子を見ていきましょうと。その時はADHについてなんの知識もなかったのでとりあえず悪性でなくて良かったと思って帰ってきました。
その後ADHについて自分なりに調べてみると
・非浸潤性乳管癌と同じだが診断には量がたりないだけ
・前がん病変
などと言われていることがわかり不安になってきました。
そこで質問です。
ADHは必ずがんになるのでしょうか?治癒することはありますか
6ヶ月毎の検査で非浸潤癌として見つけて頂くことは可能ですか?

病理診断は、全ての病理医が同じ診断をするというわけではない、ということをまずご了解ください。ある病理医が「乳がん」と診断しても、他の病理医は「乳がんとまでは言えない」と診断するということもあるということです。

ADHは非浸潤がんとの鑑別が難しい疾患です。基本的には同じような構造であり、異型度が強いかどうかでがんとするかどうか決まるようです。ADHが必ず乳がんになると決まったわけではありませんが、前がん病変というかそこからのがんの発生率は高いので、定期的な検査が必要です。6ヶ月ごとであれば十分だと思います

 

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行