術後3年目の定期検査で、腫瘍マーカーが高いと言われました。再発の徴候でしょうか?

2020年10月14日   

2017年11月に、乳がんの左乳房切除術を受けました。
病理検査の結果はHER2陽性、ホルモン陰性、腫瘍径3㎝、リンパ節転移あり(4つ)、ステージIIBでした。術後は2018年1月からTC療法4クール→ハーセプチン6クール→放射線照射25回→ハーセプチン+パージェタ12クールを行いました。治療がすべて終わったのが、昨年(2019年)の8月です。
その後、同9月にX線と乳腺エコーと血液検査、11月にCT(胸部・腹部)を行い、今年4月に血液検査と腹部エコー、8月に乳腺エコーを行い、いずれも異常はないと言われました。そしてつい先日、また血液検査を受けて、さきほど結果を聞いてきたのですが、腫瘍マーカーのCEAが基準より高いと言われました。
基準が5.0以下とのことですが、私の数値は5.1。誤差の範囲では?とも思うのですが主治医からは「念のため再検査とCTを撮りましょう」と。
ちなみに、他のマーカーは全て基準内で、このCEAに関しては「以前も1度、基準より高かったことがあった」とも言われました。手術前まで喫煙していたことも関係あるのでしょうか?(3年前にきっぱり禁煙しましたが)。それともやはり、再発・転移の徴候なのでしょうか?来月末には再検査ですが、なんだか心配で仕事が手に付きません。

こんにちは。
まずは乳がんの治療をこれまでよく頑張られましたね。
手術、抗がん剤とハーセプチン、そして放射線治療、本当にお疲れ様でした。
立派です。
今回のご質問は腫瘍マーカーが高かったことですね。
腫瘍マーカーが『少し高い=転移再発』 ではありません。
それまで横ばいだった腫瘍マーカーが突然上がった場合や、連続で腫瘍マーカーが上昇し続ける場合には、再発・転移の可能性があり、 詳しい検査を行います。
CEA5.1ですと、ほんのわずかに高い値ですね。大丈夫な可能性が高いですが、主治医の先生も来月CEAをチェックして、高くなっていないことを確認しようと考えられたのですね。主治医の先生ともよくご相談して、検査を予定なさってください。今後のご健康をお祈りします。
文責:広島大学病院乳腺外科 舛本法生