新しい主治医になってからホルモン療法が変わりました。大丈夫でしょうか?

2020年6月3日  , 

2年前に手術。その後放射線科治療、現在はホルモン療法中です(タモキシフェン、ゾラデックス、UFT)その後、主治医退職の為転院したのですが、転院先の医者からゾラデックス、UFTは必要なしと言われました。(前の医者からは.10年間ゾラデックスを使用すると言われてたので戸惑っています)
薬をやめてしまう事で、再発の心配が増えないかと不安に思っています。宜しくお願い致します

どちらがいいのか戸惑ってしまいますよね。ご安心ください。いずれの方法も、新旧の担当医が「あなたの治療方法として最適である」と考えて提案した治療方法です。

担当医が1‐2年で転勤してしまい、「次の診察の担当医がだれなのか、受診してみないとわからない」といったことが、どの診療科でもそうなのですが、現実に起きており、「乳がん術後は10年間の診療が必要」と言いながら、大変申し訳ないことであると思います。そういった中で、乳がんの診療は比較的標準化されており、診療内容の隔たりは少ないものと考えます。ただ、お勧めの選択肢がいくつかある場合、その中から、おひとりおひとりの治療方法を1つだけ選ぶことになりますので、通院する医療機関や担当医によって、その患者さんに最適だと考える治療方法が異なってしまうということが起こりえます。ですので、同じ様なお悩みをされたご経験のある患者さん、たくさんおられると思うのです。

ご質問のように、新しい担当医から治療変更を勧められた場合、まずは、その新しい担当医としっかりお話をしてみてください。そこで納得出来たら治療変更を受け入れることができると思います。もし、お話しても納得できない場合や、気兼ねしてお話ができない場合は、前の担当医のいる医療機関へ受診してお話を聞いてみてもいいと思いますし、他の医療機関のセカンドオピニオン外来へ紹介状をつくってもらって話を聞いてもいいとも思います。その上で、納得した上で、これからも、再発リスクを下げるための術後診療をお続けください。

 

文責:はつかいち乳腺クリニック 川渕義治