2021年7月10日(土) 第114回まちなかリボンサロン(WEB形式)開催の報告

今回のミニレクチャーは、ZOOM形式により開催し、県立広島病院の尾﨑慎二先生を講師に迎えて、「乳がんと生活習慣」についてお話いただき、44名の方に参加していただきました。昨年はまちなかリボンサロンの開催を中止していましたので、尾﨑先生のお話は2年ぶりになります。

乳がん患者さんにとって、今回のテーマは身近な話題で、とても関心の高いものです。尾﨑先生から、乳がんのリスクについて、データによって証明された内容を、わかりやすく説明していただきました。

 

乳がんリスクが明らかとなっている、「たばこ」、「肥満」、「アルコール」について説明されました。「たばこ」では、副流煙に多くの有害物質があるため、喫煙者の相対リスクよりも非喫煙者の受動喫煙によるものが高く、「肥満」では再発リスクが高いこともわかりました。「アルコール」については、成分のエタノール、その分解物質であるアセトアルデヒドに発がん性があり、飲酒量が多いほどリスクが高くなっています。

リスクを低減するといわれる「運動」、「乳製品」、「大豆・イソフラボン」について、その効果をわかりやすく説明され、また抗酸化作用があると言われているコーヒーについても研究に取り組まれているそうです。

 

質問も多く出され、一つ一つ丁寧に答えられていました。

 

その後、医療者と患者さんと少人数のおしゃべり会も開催され、あっという間に時間が経ってしまったようです。

参加者のアンケートでは、「エビデンスにもとづき、リスクが数値化されてわかりやすかった」というご意見を複数いただいたほか、おしゃべり会については、「普段話すことのできない先生方とお話ができてよかった」というご意見をいただきました。

次回8月7日のレクチャーは、呉医療センター中国がんセンター 乳腺外科 重松 英朗先生が講師で、テーマは『早期乳がんに対する初期治療 ~標準治療と最新情報~』です。

みなさん、お楽しみに。