内胸リンパは消失した場合、手術して取り除かなくてもいいのでしょうか?

2021年11月30日   

ご無沙汰しております。
お忙しいところ度々申し訳ありません。

腋リンパ転移なし、内胸リンパに転移しており、ステージ3aでした。
術前抗がん剤治療をしており、9/27よりdd AC開始、完了し、今週の月曜日にパクリ2回目投与しました。

内胸リンパはMRIでは消失しており、エコーの結果待ちです。エコーではまだある気がしています。

同じタイプのルミナールb、hear2陰性、ki30〜50方がパクリとアバスチンを併用して完全奏功していました。
アバスチンは進行癌に効果はありますか?
医師判断で手術不可能にして保険適用で使用していました。

内胸リンパは消失した場合、手術して取り除かなくてもいいのでしょうか?聖路加、癌有明ではその様な意見がありました。

内胸リンパ転移のみの場合でも腋リンパ節郭清手術を考える様言われました。
一般的には腋から内胸に飛ぶ物なので、今なくても前に腋にあったかもしれないとの話でした。

お忙しいところ申し訳ありません。

①アバスチンは再発乳がんに適応があり、術前化学療法でのデータはありません

②内胸リンパ節を郭清する意義はあまりないと思いますので、消失したのであればそこに放射線をブースト追加するのが一般的かと思います

ガイドラインでは「内胸センチネルリンパ節の情報によりステージングおよび術後療法が変更され,予後が改善される可能性はあるが,いまだデータが不十分である。さらに最もその恩恵を受けるはずである腋窩リンパ節転移を伴わない内胸センチネルリンパ節転移陽性乳癌の割合が少ないことからも,現時点で推奨する段階ではないと思われる。さらなる研究の蓄積が期待される。」と記されています。

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行