非浸潤がんです。手術方法について教えて下さい

2020年9月17日   

今年に入ってから乳頭から黄土色の分泌物があり、先日分泌物の検査や組織診の結果、右側乳房が悪性でステージ0の診断を受けました。書面での結果を頂いていないので、口頭で確認したところ、Ki67は40%、ホルモンレセプターは陰性、HER2はステージ0の為調べる予定なしだが、おそらく陰性。サブタイプはトリプルネガティブと言われました。しこりは乳頭より少し外側上部に約2.5~3cmくらいとの事です。私のタイプだと、乳頭がばくろされている可能性があり、しこりが乳頭に近いこと、非浸潤とはいえどこまで広がっているかわからない、乳頭をがんが通っていること、などから全摘が相当との先生の判断でした。いざ全適で納得しようと思っても、ステージ0であること、温存では無理なのかと全適への恐怖心が増してきてしまい、かといって手術日が決まっているし、今更セカンドオピニオンをお願いするほど気力が無く、ここに質問させて頂きました。私の様な場合、皮下全適手術とという方法は難しいのでしょうか。また、ばくろされているとはどういう意味でしょうか。そして全適した場合、再建は何年後でも大丈夫なのでしょうか。また、手術後の病理検査で浸潤していたという確立はどの程度あるものなのでしょうか。家族と将来安泰に生きる為、全適が一番安心だと理解し、自分も家族も全適を納得して結論が出ているのですが、怖くも質問した次第です。

乳頭より少し外側上部に約2.5~3cmくらいでしこりが乳頭に近いことであれば、私も乳房切除を考えます。皮下全適手術と書かれていますが、乳輪乳頭温存皮下乳腺全摘のことですかね?乳輪乳頭を切除しても皮膚切開を小さくすれば、乳輪乳頭がないだけで同じような乳房は作ることが出来ます(皮膚温損皮下乳腺全摘といいます)。乳輪乳頭の温存にこだわらない方がいいかと思いますよ。

非浸潤がんの場合、トリプルネガティブ乳がんであってもホルモン陽性であっても治療には関係ありません。浸潤がん成分のサブタイプだけが治療に反映されます。

 

文責:広島大学病院乳腺外科 角舎学行