第161回まちなかリボンサロンでは、第一三共ヘルスケア株式会社に勤務されている看護師の東島愛美先生をお迎えし、「がん治療中に起こりやすい皮膚症状と日常から取り入れたいスキンケア」をテーマにご講演いただきました。
今回の講演では、乳がんの治療を受ける中で多くの方が気になる「皮膚のケア」について、看護の視点から丁寧にご説明いただきました。
はじめに、スキンケアの基本について、「皮膚を洗って清潔に保つこと」「しっかり保湿をすること」の2点がとても大切であることが強調されました。特に放射線治療を受けている患者さんにとっては、治療部位の皮膚が乾燥したり、赤くなったり、時には皮がむけてしまうこともあり、毎日のスキンケアが皮膚を守る大きな力になるというお話でした。
具体的には、ボディソープは刺激の少ないものを選び、泡で優しく洗うこと、タオルでこすらずにそっと押さえるように拭くことなど、日常生活ですぐに実践できるケア方法がたくさん紹介されました。また、入浴後はなるべく早く保湿剤を使うこと、季節や肌の状態に応じてローションやクリームなどを使い分けるとよい、とのアドバイスもありました。
さらに、照射後の皮膚症状には個人差があるため、「みんな同じ症状になるわけではない」ということもお伝えくださいました。症状が出たときには、無理に我慢せず、医師や看護師に相談してほしいというメッセージが繰り返され、安心して治療を受けるための体制が整っていることを実感できる内容となりました。
また、紫外線対策についても触れられ、放射線治療中は治療部位に日焼け止めを塗ることは避けた方がよいこと、代わりに衣服でカバーする工夫をすることが望ましいと説明されました。
講演の後半では、参加者の方々からの質問にも丁寧に答えてくださり、「いつまでスキンケアを続けたらいいの?」「どの保湿剤がいいの?」といった具体的な疑問にも分かりやすくご対応いただきました。
先生は、「正解はひとつではなく、自分の肌に合った方法を見つけることが大切」とお話しされ、治療中の心と体に寄り添ったケアの大切さを温かく伝えてくださいました。
講演の最後には、「スキンケアはがんの治療を支える大切な土台。気になることがあれば、遠慮せず医療スタッフに相談してくださいね」と優しく締めくくられ、参加者からは「今後は成分を見て選ぼうと思った」「保湿が大切だという事を改めて実感した」といった声が聞かれました。
次回、令和7年7月5日の第162回まちなかリボンサロンは、そうごう薬局天神中央店
薬剤師江淵 愛先生に、「