まちなかリボンサロン
ハイブリット形式で開催していましたが、現在はオンラインのみで行っています。

2024年12月7日(土)第155回まちなかリボンサロン申し込みを開始します

新型コロナ感染症拡大防止を鑑みて、WEB形と現地形のハイブリット形式で開催していた「まちなかリボンサロン」は現在WEB形のオンラインのみで行っています。

レクチャー後に、チャットからの質問コーナーも設けます。
匿名(ニックネーム)で参加できますので、お気軽にご質問ください。
(その場でお答えしますが、時間の都合上全員の質問にお答えできない場合もあります)

また質問コーナー終了後、希望者のみ、そのまま残っていただきオンラインでのおしゃべり会も開催しています。おしゃべり会には、先生方も参加します。
もちろんミニレクチャーの聴講だけの参加でも結構です。
詳しくは、こちら<<< をご覧ください。

<WEBオンライン形式>
パソコンやスマートフォンからzoom(インターネット)を使ってご参加ください。
以下の「申し込みフォームボタン」から事前のzoom参加の登録をお願いします。
定員が100名となっておりますので、お早目にお申し込みください。

サロン参加ルールを設けていますので、必ずお申込み前にご確認ください。
 ■サロン参加ルール はこちら

==== 2024年12月のまちなかリボンサロン =============

日 時:2024年12月7日(土)14:00~16:00
↑↑ 第1土曜日です!お間違いなく!! ↑↑

☆ミニレクチャー
『 乳がん薬物療法の進歩と今後の展望 』
講師:島根大学医学部付属病院 乳腺センター 角舎 学行 先生

申し込みフォームへ

※申し込みフォームが変わりました。
内容に沿って名前(ニックネームでも可)、メールアドレス等を入力してください。
申し込み直後に、参加URLをお知らせする受付確認メールが「zoom」から届きます。

●必ず所定のお申込みフォームからお願いします。
●参加のURL は、申し込み者ごとで違います。リンクを共有しないでください。
一人でPC、スマホ、タブレットなどを複数使ってのご参加はご遠慮願います。
●申し込み方法について分からないことがあれば、事務局までメールでお尋ねください。

2024年10月5日(土)第153回まちなかリボンサロン(WEB形式)開催の報告

第153回まちなかリボンサロンは、広島大学病院 薬剤部 布施 直美 先生に『上手なお薬との付き合い方とは?』をテーマにご講演いただきました。

 

まず、抗がん剤の生い立ちについてご説明をいただきました。抗がん剤の登場から、徐々に研究が進み、個人個人に合わせた治療が可能になったという事です。

 次に、新しい治療法である、がんゲノム医療についてご説明いただきました。がんゲノム医療とは、標準治療では改善が無かった患者さんを対象に行う治療法で、患者のがん細胞の遺伝子(ゲノム)情報を解析し、その結果に基づいて最適な治療法を選択する医療です。

従来のがん治療は、がんの種類や部位に基づいて標準的な治療を行うことが多かったのに対し、がんゲノム医療は患者一人ひとりの遺伝子変異を特定し、その個別のがんに最も効果的な治療を行う「個別化医療」を目指すものです。それに合わせて、新薬も開発され、進歩し続けているという事でした。

 

そのような状況下、薬剤師がどのようにがん治療に関わっているのか、調剤の方法等についてお教えいただきました。

 

続いて、ポリファーマシーについてお教えいただきました。ポリファーマシーとは、複数の薬剤を同時に使用することを指し、複数の薬を併用することで、薬同士が互いに影響し合い、効果が減弱したり、副作用が増加することがあります。

ポリファーマシーは適切な管理が重要で、定期的な薬の見直しや、処方内容の一元化、薬を正しく服用することで、ポリファーマシーに伴うリスクを最小限に抑えることができるとのことでした。

  

また薬品以外にも薬と食べ物でも相互作用が起こる事があり、その代表的な例として、グレープフルーツや牛乳による薬への影響をお教えいただきました。

 

最後に、今年10月から、後発医薬品(ジェネリック薬品)があるお薬で、先発医薬品の処方を希望する場合には「選定療養(せんていりょうよう)」として扱われ、負担増となったという説明があり、セミナーは締めくくられました。

視聴者からは、「主治医だけではなく、薬剤師はじめ様々な職種が治療に関わっていることを再認識した」といった感想が寄せられました。

次回11月の第154回まちなかリボンサロンは、広島大学病院 作業療法士 金山 亜希 先生に『術後の肩の運動とリンパ浮腫予防について』をテーマにご講演いただきます。

朝夕は涼しくなってきましたが、日中との寒暖の差が激しい日が続いています。くれぐれもご自愛ください。

2024年9月7日(土)第152回まちなかリボンサロン(WEB形式)開催の報告

第152回まちなかリボンサロンは、広島市立北部医療センター安佐市民病院 病理診断科 金子 真弓 先生に『乳がんのより深い理解のために ~病理が導く治療方針~』をテーマにご講演いただきました。

 

まずは、病理とは何かについて教えていただきました。病理学は形態学を基盤としており、主に顕微鏡を使って診断を行います。病理診断は治療方針に大きな影響を与える重要な役割を果たします。特に、良性か悪性かの判断や、治療方法の選択に必要な情報を提供することが、病理診断の主な役割です。

 

人相からある程度性格がわかるように、顕微鏡で細胞を観察し、正常な細胞と比較してがんの特徴を見つけ出し、それに基づいて診断します。そして、個々のがんの特徴に応じて治療方針を決定するとのことです。

 

がんは遺伝子の異常によって発生する病気ですが、実際には毎日約5,000個ほどの遺伝子異常を持つ細胞(がんの芽)が生じているそうです。しかし、それらのほとんどは免疫や修復酵素によって排除され、がんに進行することは少ないとのことでした。

 

細胞とその仕組みについて教えていただいた後、実際に「がん」がどのような病気であるかについて説明がありました。がんは、細胞分裂の過程で遺伝子に異常が生じることで発生します。がん細胞は、通常の細胞と異なり、細胞分裂による増殖が止まらなくなるという特徴を持っています。

 

続いて、乳腺診療における病理の役割について、術前、術中、術後に分けて詳しく説明していただきました。

 

最後に、これまでのがん治療法に加えて、新たな治療法として注目されている「がん免疫療法」について、実際に見える画像などを交えて詳しく説明があり、セミナーは締めくくられました。

視聴者からは、「病理の話は何度聞いても難しいが、例え話のおかげで理解ができ、とても分かりやすかった」といった感想が寄せられました。

次回10月の第153回まちなかリボンサロンは、広島大学病院 薬剤部 布施 直美 先生に『上手なお薬との付き合い方とは?』をテーマにご講演いただきます。

まだまだ暑い日が続いております。くれぐれもご自愛ください。

2024年8月3日(土)第151回まちなかリボンサロン(WEB形式)開催の報告

第151回まちなかリボンサロンは、島根大学医学部付属病院 乳腺センター角舎 学行 先生に『より綺麗に乳房を残すための手術~ラジオ波焼灼療法と内視鏡補助下手術~』をテーマにご講演いただきました。

本題に入る前に、1988年から現在まで、乳がんは一貫して増え続けていることや、年間発生数が最も多いが比較的治療は進んでいる事など、現在の乳がんに関する情報提供がありました。

 

その後、乳がん治療におけるタイプ別治療法や治療薬、手術の進歩や変遷などを説明いただき、現在では乳房温存療法と乳房全切除術を比較して、その後の生存率には差が無い事が明らかになったとお教えいただきました。

  

そのため現在は、乳房を必要最小限切除し、筋肉を切らない、できるだけ綺麗な乳房を残すという取り組みが進められているです。

そこで最近注目されているのが、ラジオ波焼灼療法です。もともとは肝臓がんに使われていた治療法で、腫瘍に針を刺して電流を流し、その摩擦熱で腫瘍を焼くという方法です。

  

適応基準は限られますが、治療に要する時間は長くとも10分程度で、乳房に傷が残らない、変形が少ないなど大きなメリットがあります。デメリットとしては、手術をしないので、もし焼けていない箇所があっても判るまで時間がかかることや、病理所見が得られないことが挙げられました。

治療には認定を受けた術者が必須となっており、現在は全国で67名が術者認定されています。中四国では鳥取、香川、高知以外に術者がいるという状況です。

次に、内視鏡補助下手術についてご説明をいただきました。

  

脇に小さな2cmほどの傷を入れ、そこから内視鏡カメラを入れて、できるだけ傷跡を小さくすることが可能で、従来手術と比較して乳房の変形も少なく、本来の患者さんには良い選択してあると言えます。

 

最後に、究極の手術とは切らない事であり、術前薬物療法で腫瘍が消失したら、手術をしなくても良いのではないかという取り組みを現在は進めていることを仰られ、セミナーを締めくくられました。

聴講者からは「(新しい治療法や薬の進歩を知って)未来に希望を感じることができた」「デメリットもしっかり教えてもらい良く解った」などの感想が寄せられました。

次回9月の第152回まちなかリボンサロンは、広島市立北部医療センター安佐市民病院 病理診断科 金子 真弓 先生に『乳がんのより深い理解のために ~病理が導く治療方針~』をテーマにご講演いただきます。

2024年7月6日(土)第150回まちなかリボンサロン(WEB形式)開催の報告

第150回まちなかリボンサロンは、JA広島総合病院 腎臓内科 藤田 綾子先生に『一緒に考えてみませんか?腎臓を守るために気をつけること』をテーマにご講演いただきました。

まずは、人体における腎臓の主な働きについて、①老廃物の排泄、②水分・電解質の調整、③血圧の調整、④骨を強くする、⑤血液をつくる、役割を担う器官であるとのご説明をいただきました。

 

次に慢性腎臓病(CKD)についてお話をいただきました。CKDとは腎臓の働きが徐々に低下していく病気で、成人の7~8人に1人が発症している、国民病の一つです。

CKDが進行すると、倦怠感や貧血、夜間尿、息切れなどの症状が現れ、これらの症状が自覚症状となって現れた時には、かなり進行している場合が多いようです。

この自覚症状の乏しさから「沈黙の臓器」とも呼ばれる腎臓が病気になると、早期であれば治療で回復するが、腎臓機能がある程度低下すると元に戻すことが難しいため、異常の早期発見には、定期的な検査が大切だということでした。

 

万が一、既に腎臓機能が低下していしまっている場合は、進行を遅らせる治療が必要であり、普段の生活習慣の改善が必要になるという事です。

 

まず大切なのは、禁煙であり、喫煙は心血管病などの病気の危険因子でもあるためまず禁煙が重要となります。そのほか、適性な体重を維持するためにも運動不足の解消や、ストレスを避けて十分な睡眠が肝要です。

 

次に、同じく最も重要なのが減塩で、具体的な食事についての助言をいただきました。十分なエネルギーの必要量の目安や、重症度(ステージ)や症状に合わせた栄養素の制限も大切だということなどをお教えいただきました。くれぐれも自己判断は避け、医師に相談するようにとのことでした。

 

最後に、乳がん患者とCKDを関連付けるデータは見つけられませんでしたが、腎機能が低い状態では投薬ができなかったり、抗がん剤の使用によって腎機能低下のリスクがあるものが含まれているため、治療を進めて身体を守っていくためにも、腎臓にやさしい生活が肝要であると述べられ、レクチャーを締めくくられました。

次回8月の第151回まちなかリボンサロンは、島根大学医学部付属病院 乳腺センター角舎 学行 先生に『より綺麗に乳房を残すための手術~ラジオ波焼灼療法と内視鏡補助下手術~』をテーマにご講演いただきます。

皆様のご参加をお待ちしております。よろしくお願いいたします。